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必ず熟練した医師が照射しています
レーザーは出力を設定すれば毎回同じ強さの光がでるのだから、誰がやっても同じという人がいます。これは非常に危険な考え方です。
照射時のちょっとした条件の違い(ハンドピースのわずかな傾きや押し付け方、冷却温度やスポットの重なり方など)で肌への影響は大きく異なります。
レーザー照射は直後に結果が見えません。時間が経って徐々に肌への影響が明らかになってきます。未熟練者は、照射直後に何も起こらないため不安になってエネルギーを上げたり重ねて照射したりしがちです。
やけどなどのトラブルはハンドピースの扱いかたでも起こることがあります。大切な顔の治療を素人の施術者に任せることがないようにしましょう。
日焼けしていても脱毛は可能です
皮膚に吸収されるエネルギーを押さえながら、毛根にエネルギーを集中させるには、メラニンに対する吸収性は大きくないが、深達力がある波長を選び、長めのパルス幅で照射する必要があります。
アレキサンドライトレーザーなど波長のやや短いレーザーはメラニンに対する吸収性が高くやけどを起こしやすいので、肌の色が濃い男性には向いていません。
ロングパルスYAGレーザーを主に使います
大江橋クリニックでは、レーザー脱毛用の機器として主に波長1064nmのロングパルスNd:YAGレーザーを使用しております。
肌質に合わせて冷却法や照射条件を細かく変えるため、夏の日焼けした肌や色調の濃い男性の肌にも対応可能です。
YAGレーザーは痛みが強いと言われることがありますが、これは光が深くまで到達する事とヘモグロビンへの吸収性が比較的高い事に関係します。すなわち効果が高い事とのトレードオフの関係にあると言えます。
男性のヒゲ脱毛はなぜ難しいか
出力を上げたいが上げられないジレンマ
女性に比較して肌の色が濃く、日焼けしていることが多い
近代の社会的、文化的規範として、男性は女性より肌の色が濃い方が望ましいとされています。このため積極的に肌を白く保つ動機に乏しく、ほとんどの方は女性に比べてかなり日焼けしています。
レーザー脱毛はメラニン色素に吸収された光エネルギーが熱に変わることを利用しているため、照射エネルギーの一部が皮膚表面(表皮のメラニン色素)の加熱に使われ、強く照射すればやけどを起こします。
女性に比較して毛が太く、密集しており、毛根の位置も深い
毛根に吸収されたエネルギーが周囲に拡散することを利用しているため、単位面積あたりの毛根の数が多いと、全照射エネルギーは毛根1本1本にシェアされてしまい、1本あたりの照射エネルギーが減ります。
このため、単位面積あたりの照射エネルギーを上げたいのですが、そうすると皮膚に吸収されるエネルギーも増え、やけどの危険性が高まります。
多数の毛根が一度に発熱するため、痛みが強い
密集しているヒゲは1平方センチあたり80本から、上口唇では100本以上となることもあり、これらすべてに脱毛に必要なエネルギーを与えると、周辺の組織も高温になり強い痛みを感じやすくなります。
上口唇は形状が複雑で適切に冷却しにくい
毛根を加熱すると同時に皮膚を冷却する必要がありますが、IPLやダイオードなどのハンドピースが直接発光するタイプの脱毛器ではジェルなどを塗ってハンドピースと肌を密着させなければならず、複雑な形状をした口回りは難しい部位になるようです。
痛くない脱毛は可能か
弱い加熱を繰り返すことで、幹細胞を徐々に変性させ、脱毛を起こさせるというコンセプトの脱毛機が発売されています。本当なら素晴らしいことです。
しかし現時点では、理論的根拠が弱く信頼性に乏しいのではないかと考えています。
同様の照射法は、大江橋クリニックでは開院当初から行なっており、確かに毛が細くなり伸びが遅くなるなど一定の効果は見込めますが、あくまで一時的なものと考えています。
脱毛の治療費を考える
安さを求めるとき犠牲になるもの
医療行為もコストパフォーマンスが適切でないと、医師にとっても患者さんにとっても継続して行なうことができなくなります。
レーザー脱毛は近年、熾烈なダンピング合戦によって治療費が劇的に下がりました。その結果、多くの施設ではコストに見合った収入が得られなくなり、経営上の思惑(客寄せの宣伝など)がない限り利益の見込めない施術となりました。
利益を出すために無資格者を使い人件費を切り下げるなどの行為を行なえば、医師法違反となり、結局営業停止処分などを受けて廃業した施設も少なくはありません。
最近では大手の全国チェーン美容外科が突然脱毛治療の受付を終了し話題になっています。理由は明らかにされていませんが、医師法違反での立件を回避するためか、不採算部門の切り捨てであろうと考えられています。
人件費を下げれば費用は下げられる、でもそれでいい?
レーザー照射は、誰がやっても同じ、とはならない技術的修練の必要な医療行為です。単にハンドピースを扱う手先の技術のみならず、対象となる皮膚を観察してその変化をとらえる眼と、皮膚の中で何が起こっているかを瞬時に判断する知識と判断力が求められます。
それを担保するのが資格を持った技術者です。現在のところレーザー照射専門の資格にはレーザー医学会の専門医制度などがありますが、技術的な精度を保障するものではなく、人体を扱う医療行為として「医業」すなわち医師免許を有し人体組織の仕組みを総合的に判断できると考えられる医師すべてにその行為を委ねているわけです。
無資格者が知識の裏付けなしに照射を行なえば、治療効果は下がり危険性は上がります。それを承知の上で、「たかが脱毛」と考えるか、自分の体に無資格者が危害を加える可能性をリスクととらえるかで、脱毛のコスト意識は大きく変わると思います。
男性ヒゲレーザー脱毛料金表(税込表示)
- それぞれ1回あたりの治療費です。別に自費再診料(2,000円 税抜)がかかります。
- 何カ所かまとめて治療される場合、また他の治療と組み合わせる場合、割引となる場合があります。
脱毛のコスト
脱毛を「医業として」行なう場合、コスト要因には脱毛機器そのものの価格およびメンテナンス費用、脱毛を行なう施設の維持管理費、脱毛を行なう施術者の人件費、レーザー以外の機材・消耗品の価格、広告宣伝費、などが考えられます。
安全性の高い信頼できるメーカーの脱毛用レーザーは未だに高価です。それらの機器を毎日整備するためには、年間数百万円のメンテナンス費用が必要な事もあります。
施設に関しては、一般のオフィスと同様便利な場所にあるきれいな建物ほど、また受付や補助スタッフの人数が多いほど高額になるでしょうし、広告宣伝費はかけていないところから年間数億円に上るテレビCMや雑誌広告を続けている施設まで様々です。
大江橋クリニックのレーザー脱毛治療費は技術に見合ったものです
高いと思われる方は、自分に取って適正価格と思われる施設を選んでください。それがご自身の体にかけてよいと思われる費用であれば、そのかわりそれに見合うリスクは引き受けるべきです。
事故はたびたび起こるものではありませんが、だからといって整備士のいない航空会社を使ったりパイロットのかわりに無資格者に飛行機を操縦させたいとは思わない筈です。
- ここに掲載していない部位(耳、眉など)の治療費は診察の際にお問い合わせ下さい。
- 実際に診察させていただいた上で、範囲を決定し治療費を決めさせていただいております。
- 部位の範囲はご相談に応じます。また部分的に照射する場合は面積計算します。
毛の量や範囲によっては費用は相談に応じます
このページやパンフレット等に載せている治療費はあくまで「めやす」です。上限、といってもいいかもしれません。
医療には不確定性がつきものであり、明瞭会計はなじみません。面積や部位よりも肌の状態や痛みの程度、それに応じて変わる照射技術、施術時間などにコストは影響を受けます。
医師にとってストレスなく安全に短時間で施術できるならば、費用はご相談によりこれより低くてもいいと思っています。もちろん、相談なく事前のお約束より値上げしたりはしません。