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大阪市北区医師会


術前開瞼 術後開瞼

※ 自費手術の一例: 自然な重瞼ラインを希望 ▶︎ 術前→術後18ヶ月 眉が下がり額のシワも減少し、おとなしめの重瞼ラインになりました

眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)

術前右 術後1週右 術後5ヶ月右 術前左

※ 保険手術の一例: 右のみの眼瞼下垂 ▶︎ 術前 → 術後7日(抜糸時)→ 術後5ヶ月 /手術していない左側 半年でほぼ左右対称になりました

眼瞼下垂手術 ここが気なる

Q&A
Q and A Part 1: 診断(1)
私の症状は眼瞼下垂?
眼瞼下垂の確定診断に至る道筋は、医師の考え方や技量により様々です。ある医師の診断を他の医師が否定することも、医療では稀ではありません。まず信頼できる医師の診察を受けましょう。
一般的に眼科では黒目(角膜)の上方が瞼に隠れている程度(MRD1の数値)で診断する事が多いのですが、大江橋クリニックでは必ずしもMRDのみにはこだわらず総合的な症状で診断しています。詳しくは → こちら
MRD1
MRDとはなんですか?
右図のように瞳孔の中心と上下の瞼の縁との距離を測り、上眼瞼との距離をMRD1、下眼瞼との距離をMRD2としてmmで表した数値で表現します。
MRDは margin reflex distance の略です。眼科用顕微鏡で覗いた時瞳孔の中心が反射光で光るために、瞳孔中心をreflexと表現します。
保険は効きますか?
眼瞼下垂の症状が認められれば、軽症であっても保険の適応はあると思います。ただし、ご本人が眼瞼下垂であると自己診断してこられても、客観的な症状が認められない場合、保険の適応をお断りすることもあります。
詳しくは → こちら
Q&A
Q and A Part 2: 手術(1)
片方だけ手術できますか?
両方に症状がある場合、通常は左右同時に手術することをお勧めします。左右差も生じにくく、ダウンタイム(腫れや内出血が目立つ期間)も短くて済みます。
片方の瞼のみに症状がある場合には、もちろん片側だけの手術となります。
片側の手術
手術した側が開きすぎて困りませんか?
両側眼瞼下垂に対して片側のみ手術を行った場合、手術しなかった方の瞼が術前より下がることがあります。特に重症の下垂に対して強めの前転を行うと、右図のようになてしまうこともあるようです。
控えめな矯正に止めることで、左右差を目立たせなくすることはある程度可能です。下記の症例写真を参照してください。
男性ですが不自然なぱっちり二重になりませんか?
通常は、生まれつきある重瞼ラインを目安に切開しますが、この場合時間が経つと幅狭の控えめな重瞼に落ち着くことが多いようです。
二重の幅を指定できますか?
重瞼美容目的で重瞼幅を広くとりたいなどのご相談は、切開ラインの調整である程度可能ですが、通常の術式内でご要望に応えることが難しい場合は美容手術として自費(保険適用不可)とさせていただくことがあります。
Q&A
Q and A Part 3: 手術(2)
麻酔は痛い?
手術中に目を開けていただくこともあり、静脈麻酔など意識レベルの低下する麻酔は行いません。
局所麻酔でお受けいただきますが、できるだけ痛くない工夫をしています。詳しくは → こちら
ガーゼは何日間?
出血防止と腫れを抑えるため、当日はしっかりと圧迫ガーゼを当ててお帰りいただきます。
翌日問題なければ小さなジェルシートに変更し、3日目からは通常何も貼りません。
顔はいつから洗える?
手術翌日に診察し、出血が止まっていれば翌日から濡らせるようになります。目の周りを除き、化粧も可能です。
抜糸は何日め?
通常の経過であれば1週間目に全抜糸します。術後3日目からは糸が付いていますが何も貼らずにお過ごしいただきます。細い糸を用いて連続縫合しますので、むき出しでもあまり目立ちません。詳しくは → こちら
コンタクトレンズはいつから使用できますか?
基本的には抜糸後1週間経過して問題がなければ使用を許可しています。傷の治り方により3週目程度まで我慢していただくこともあります。
Q&A
Q and A Part 4: 手術(3)
眼瞼下垂の手術で視力に悪影響はありますか
結膜を切開したり糸で縫合したりした場合、一過性に角膜と密着しなくなったり、かすみ目などの症状がでることはあるようですが、通常は眼瞼下垂の手術による視力低下は起こりません。
抜糸はいつごろするのが良いですか
医師によって縫合の仕方も違うため、早いところで術後5日目、遅いところで2週間くらいのようです。大江橋クリニックでは、基本的に術後7日目に全抜糸を行なっています。
抜糸までは顔は洗えないのですか
当日のみ不織布ガーゼによる圧迫固定を行ないますので濡らせません。翌日受診していただき、出血が止まっていればこすらないで泡洗顔していただけます。
症例写真より腫れる事はありますか
予定通り手術が終わり圧迫固定がきちんと行なわれればこの程度ですが、術後の姿勢や日常活動状態、飲酒喫煙(術前を含む)、持病、その他によって腫れが引きにくかったり内出血を生じる方もいます。
再手術が必要になる可能性は
誠に残念ながらすべての人がベストの結果になるわけではありません。重瞼手術を過去に受けていた方や、軽度の先天性眼瞼下垂が(片方に)あったと推定される場合など、左右差が気になる方もいます。その場合は半年以上間隔を開けて調整手術を行ないます。
Q&A
Q and A Part 5: 術後の腫れ(1)
術後の腫れが長引く原因はわかりますか
一般的に瞼の厚い人は腫れが長引きます。また過去に瞼の手術(二重の手術なども含む)を受けた方は、回数を重ねるごとに腫れの程度が強くなります。花粉症やアトピーなどアレルギー体質の方も一般的に腫れが引くのが遅くなる傾向があります。
早く腫れをひかせる方法はありますか
抗アレルギー剤やリザベン(トラニラスト)など術後の腫れに効果のある内服薬があります。マッサージや湿布などは逆効果になることがあります。
眉下で切開すると腫れないというのは本当ですか
腫れる場所が異なるため目立ちにくいということはあるかもしれません。しかし眉下切開では綺麗な二重のラインが作れないため、結局は再手術する人が多いようです。
1週間仕事を休めば大丈夫でしょうか
通常1週間目に抜糸する頃には異様に腫れた感じはなくなっています。ただ個人差が大きく一概にお約束することはできません。
腫れを防ぐために事前にできることはありますか
コレステロールや中性脂肪などの値が高い人は内科の診察を受けてきちんとコントロールしてください。アトピーや花粉症の方も内服と塗り薬で皮膚炎を治すことが大切です。高血圧、糖尿病など持病のある人もまず体調管理をお願いします。

両側眼瞼下垂の男性に対し、希望により片側のみ手術を行った症例

片目だけ手術を行っても手術した側が不自然にぱっちりするなど極端な左右差は出ないこと、男性の場合、はでな重瞼ではなく控えめな方が自然に見えること、などを示すため、男性の片目の症例を並べて掲示します。
もちろん両眼同時に行った方が結果は良いことが多いです。
手術しなかった側の眼瞼下垂は術後やや進行したように見えます。(眉が上がってきていることに注目してください)

術前開瞼 術後開瞼

※ 両側眼瞼下垂 右側のみ手術希望 ▶︎ 術前→術後7ヶ月 手術しない左側に合わせて自然な開き具合になりましたが、左の眉が上がりました

術前開瞼 術後開瞼

※ 両側眼瞼下垂 左側のみ手術希望 ▶︎ 術前→術後3ヶ月 写真にポインタを重ねると眼を閉じた状態に変わります

眼瞼下垂症手術の実際

以下の症例写真は、2009年に手術をした患者さんからご承諾をいただいて掲載するものです。

手術の結果には個人差がありまた、同じ患者さんの左右の瞼でも筋肉の発達や組織の厚さなどにはかなり差があります。従って、実際には1回の手術で完全に左右差を解消する事はかなり難しく、再手術が必要となる事もあります。しかし、術後の安静が保て、経過が良ければ、以下のようにかなり早期に腫れが引いて日常生活に戻れます。

術前
術前開瞼 術前閉瞼

上の写真で解説した患者さんの写真です。目を閉じても左右差があるのがわかります。右も軽度の眼瞼下垂ですが、今回は左瞼のみの手術を行ないました。

術後(翌日)
術後開瞼 術後閉瞼

手術翌日に一旦テープを外した際の写真です。しっかりと瞼の筋肉を前転しているので、目が閉じにくく、また開いた時は睫毛が上を向くほど吊り上がっています。(固定ガーゼを外した直後のため跡がついています。)

術後(4日目)   および    術後(7日目:抜糸直後)
術後開瞼 術後開瞼

4日目には腫れてはいますが異様な感じはなくなってきています。眉も下がってきました。

右は7日目抜糸直後の写真ですが、左が眉を上げなくても楽に開くようになったため、両側の眉が下がり、今まで目立たなかった右の眼瞼下垂が顕在化してきました。(いずれもドライアイによる結膜充血が生じています。)

術後(18日目)   および   術後(1ヶ月目)
術後開瞼 術後開瞼

術後約2週間半、18日目です。まだ腫れていますがむしろ手術した左側の方の眉が下がり、反対に手術していない右の眉が上がってきました。

術後(3ヶ月目)
術後開瞼 術後閉瞼

術後3ヶ月目の診察の際の写真です。ようやく左目もしっかり閉じられるようになりました。
腫れも引いて左右の大きさもほぼ揃いましたが、わずかに右側の方が眉が上がり、瞼も下垂しています。

術前と術後3ヶ月目の比較 (写真にカーソルを合わせると画像が変化します)

術前開瞼 術後開瞼

3ヶ月目の時点での比較です。まだこれからも腫れが引いて傷も目立たなくなって行きますが、大まかな腫れはほぼ落ち着いてきました。左側の術前の写真にカーソルを合わせると、術後との比較ができます。右側の写真では、術後に瞼がきれいに閉じている事が確認できます。傷痕はやや目立ちますが、位置の左右差はあまりないので不自然ではありません。

その後の術後経過(4ヶ月目、5ヶ月目)
術後開瞼 術後閉瞼

その後の術後経過を追加しましたが、大きな変化はありません。
上の写真とは異なり、写真の編集の際に瞳孔の位置や左右の角度などをそろえるための微調整していませんので、写真撮影時の顔の傾きなどのため、若干眉の位置が上下して見えます。参考写真としてご覧下さい。

その後の術後経過(7ヶ月目、11ヶ月目)
術後開瞼 術後閉瞼

同様に術後7ヶ月目と11ヶ月目の写真を並べてみました
撮影時刻やご本人の体調などにより、若干の変化はありますが、ほぼ落ち着いています。手術していない右の眉が少しずつあがってきているように見えます。

編集中