治療法解説 1
傷跡をきれいに(瘢痕形成術)
大江橋クリニックで最も力を入れている治療です。
症状によって健康保険が適用できるものと、適応外の場合があります。
けが・やけどを早く治す、他院術後の抜糸などは → 外傷とやけど の項をご覧下さい。
外科・整形外科・産科等の手術後の傷跡修正
外科手術(腹部手術や外傷術後)、整形外科手術(骨折など)や産科手術(帝王切開、子宮筋腫)の後で、傷痕が思ったようにきれいにならず、場合により幅広く赤く盛り上がって、かゆみや痛みを伴って長く残るもの(肥厚性瘢痕・ケロイド)があります。
このような場合、形成外科的手術によって傷を目立たなくできるばかりでなく、かゆみなどの症状も軽くすることができます。
大江橋クリニックは傷痕をきれいに治す手術を専門的に行っています。
健康保険では、傷跡が引きつれ(拘縮を伴う)痛みがあったり動かしにくい(運動制限を伴う)場合に、 → 瘢痕拘縮形成術 を受けることができます。
「運動制限を伴う」と決められていますので、非常に小さな傷の場合や、顔面では額や鼻、体では背中などは「運動制限が起こりえない部位」として保険は認めてもらえません。
反対に瞼や口唇、関節部、手足などは症状があれば保険適用が認められます。
美容と見なされ健康保険の適応にならない場合も、大江橋クリニックでは(局所麻酔が可能な範囲であれば)10万円〜20万円程度で手術が可能です。 → 自費手術 には薬代、麻酔代、術後の診察費や処置代なども含まれるので、保険手術に比べそれほど高額ではありません。傷跡が気になる方は一度ご相談ください。
手術法について (一般的な瘢痕拘縮形成術の場合)
- 手術台に寝ていただき、ポジションを取って写真撮影とかんたんなマーキングをします
- 血圧計をつけ、点滴をします(出血防止や体調管理に必要です)
- 手術部位の消毒をし、その部分だけ丸い穴の開いたシーツをかけます
- 細かく傷の計測や手術デザインをしてインクで印を付けます
- 切開する部分に麻酔の注射をします
- 印を付けた部分の皮膚をメスで切開し、不要な皮膚があれば切除します
- 傷が無理なく縫い寄せられるように、補助切開や剥離をします
- 皮膚がどうしても足りない場合は、他の部分を麻酔して、移植に必要な皮膚を採取します
- デザインにあわせて、太めのナイロン糸で中縫い(真皮縫合)を行ないます
- 必要であれば植皮部を固定するためガーゼや綿、スポンジなどを皮膚に固定します
- 皮膚は細いナイロン糸でできるだけきちんと縁をあわせて縫合します
- 傷にガーゼを当てて厳重に圧迫テーピングを行ないます
- 防水シートをはったり、関節を固定する添え木を宛てて包帯を巻いたりします
術後の経過とケアについて
- 手術当日は創部を濡らせません
- 翌日に診察を受けて異常のない事を確認させてください
- 翌日傷の状態を診て、入浴などの指示をします
- 当日よりも翌日の方が周辺が腫れますが、
痛みは通常ほとんど出ません - お渡しする内服薬は必ずすべて飲みきってください
- 保冷剤などで患部でなくその周囲を冷やしてください
- マッサージやエステは腫れが引くまで行わないでください
- むくみをとる目的での利尿剤の服用は逆効果になります
- 腫れや傷跡の赤みは人により数ヶ月続く場合があります
- タバコは傷の治りを極端に遅らせますのでお勧めしません
- 食事の制限はありませんがアルコールは控えてください
- 傷をきれいにするため、通常術後3ヶ月程度の
テーピングをお願いします

熱傷・外傷後の肥厚性瘢痕・ケロイド
赤く盛り上がった傷には肥厚性瘢痕とケロイドがあり、治療の仕方はそれぞれ異なりますので、正確な診断が必要です。
肥厚性瘢痕
肥厚性瘢痕の場合、長期的には徐々に改善して行きますが、経過は長く数年かかる事もあります。
傷跡を小さくするためには上の項目で説明したような → 瘢痕形成手術 が最善ですが、関節固定やテーピングなどを術後長期間行なう必要があり、最低3ヶ月から半年程度は2〜4週間ごとに通院加療が必要となります。
手術が行なえない場合、内服薬や貼り薬、塗り薬などで治療を行ないます。可能であればテーピングを長期間併用する事もあります。赤みや盛り上がりについてはこれで改善する場合もありまが、傷の大きさはもとのままで、最終的には白い傷跡として治ります。
赤みを早く消すためにレーザー治療をお勧めする場合があります。一時的に悪化したようになる場合もありますが、通常1ヶ月程度でかなり目立たなくなります。(レーザー治療は現在のところ保険適応がありませんが、当院では通常の傷跡の場合1万円程度で照射できます。)
ケロイド
ケロイドの場合、手術可能なこともありますが、通常はケロイドを切ると更に大きくなるという厄介な性質があり、手術をする場合にはその後放射線治療を受けていただく事もあります。(放射線治療は大学病院等をご紹介して、そちらで受けていただく事になります。)
注射を繰り返すと縮小するものもありますが、痛みを伴う事や通常の皮下注射用の薬剤では効果が乏しい事などがあり、当院では積極的には行なっていません。
貼付けテープ剤、内服薬の併用で徐々に赤みやかゆみ、痛みを減らす方法をとります。時間はかかりますが、有効性は高いように思います。
赤みを早く消すためにレーザー治療をお勧めする場合があります。一時的に悪化したようになる場合もありますが、通常1ヶ月程度でかなり目立たなくなります。(レーザー治療は現在のところ保険適応がありませんが、当院では小範囲であれば1万円程度で照射できます。広範囲の場合はご相談いたします。)
