美容外科治療解説 2
まぶたの手術
眼の機能を損なう手術はお受けできません
瞼の手術はふたえにする手術(重瞼手術)だけではありません。
多くの美容外科で実に様々な手術が行なわれています。しかしその中には、視機能を損なったり将来にわたって不具合をもたらす、医学的に不適切な手術法もみかけます。
大枝橋クリニックでは、できる限り正常な瞼の構造を保ち、機能を損なわないような術式にこだわり、「今だけよければいい」という考えは排除したいと思っています。
眼瞼の手術の一部は → 健康保険 の対象となりますが、美容的な場合は通常保険適応がありません。
大江橋クリニックでは行なっていない手術(編集中)
なぜ行なうべきでないのかは、それぞれの項目をお読みください。
- 溶ける糸(合成吸収糸)による重瞼手術 →
- ビーズ法による重瞼手術 →
- 挙筋法による重瞼埋没手術
- 目尻切開手術
- いわゆるたれ目手術(下眼瞼開大術、下眼瞼下制術、グラマラスライン)
- 切らない(埋没法による)眼瞼下垂手術
- 結膜側からの眼瞼下垂手術
- 下眼瞼のいわゆる脱脂(結膜側からの脂肪切除)
- 眉下切開によるタルミ取り手術
- 筋皮弁法による下眼瞼の皮膚切除主体のタルミ取り
大江橋クリニックの重瞼手術
重要なご注意
- 他院術後の修正は、原則的にお受けしていません。最初に執刀した医師が最後まで責任を持つべきだと考えます。
- やむを得ない事情により他院術後の修正をお受けする場合、原則として施術した医師の紹介状が必要です。
俗に『修正地獄」などと呼ばれる繰り返し手術を避けるためには、前医がどのような手術を行なったのか、できる限り明らかにする必要があります。 - 廃院や医師の退職、転居などでどうしても連絡が取れない場合は、その旨ご相談ください。
- 修正手術の費用は、原則として同種の手術料の50%増しになります。
切開法が基本です
切開法による重瞼術は、最も基本的な術式です。すべての人に適応があり、手術結果も安定しています。傷はきれいに治れば目を閉じてもほとんどわかりません。
切開法
(イメージ写真)
後悔しないために
適応: すべての瞼に向いています
※ 従来重瞼手術の説明は、一般的な配列にならい、埋没法→小切開法→切開法の順番に記述していましたが、上に書いてあるほど簡単で安い、お手軽な手術であると誤解される危険があるため、この度内容を改訂することにしました。
埋没法や小切開法は適応に制限のある術式で、万人向けではないという立場でこのページを書き直しています。
埋没法ではなぜ無理?
埋没法は、アイプチなどを繰り返して瞼の皮膚が薄く伸び、たるみがある場合や、逆に瞼に厚みがあり、ピンセットの先などで押し込んでラインを作っても、すぐに、あるいは1回まばたきをしただけでとれてしまうような方には向いていません。
また埋没法は、永続性という点でもやや劣り、糸が外れたり緩んだりすることによって形が崩れることもあります。
埋没法で良い結果を得るためには、条件に合う瞼であるかどうかが最も重要で、無理をして行なうと、長期的に形のよい瞼を保つことは難しくなります。
切開法なら失敗しない?
切開法の利点は、眉と睫毛との間の皮膚の長さをバランスよく整えるとともに、オプションとして発達しすぎた眼輪筋や脂肪、余分な結合組織を切除したり、睫毛の根元を剥離して睫毛が上向きになるように調整したりできることです。
あらゆる瞼に適応があり、デザインも柔軟に行なえます。
反面、術後の腫れはやや長引き、目立たないとはいえ切開の傷痕が必ず残ります。
瞼縁に残す組織量の調整で自然な感じからくっきりまである程度調整できます。
治療費210,000円程度 → 治療費についての説明
いわゆるくい込みとラインの硬さについて
切開法で作る重瞼ラインの上下に眼輪筋組織をどの程度残すかによっていわゆるラインの「かたさ」「くいこみ」の程度が決まります。
かたさは、くっきりした感じ、自然な感じ、という微妙な感覚的な表現になってしまうのですが、事前に十分ご相談下さい。
俗に「ハム」と呼ばれる術後の長引く腫れ
まれに、術後の腫れが長引き、特に瞼の縁の部分が盛り上がって数ヶ月引かない事があります。
原因には様々な事が考えられますが、アトピーなどのアレルギー体質の方に多い印象があります。
また、高脂血症や栄養バランスの偏りのため術後皮下出血を起こしたり、繰り返した再手術のために瘢痕が多く、すべて切除しきれなかったような場合にも起こるように思います。
このほかタバコ、利尿剤、皮膚のマッサージ、過度のアイメイクなどが影響するのではないかと考えています。
腫れは長い人では4〜6ヶ月程度続く事もありますが、徐々におさまりますので、気にして触りすぎない事が大切です。
脂肪切除について
脂肪を抜いて欲しいという方が多いのですが、本当に眼窩脂肪のために瞼が膨れている方はむしろまれで、眼輪筋と結合織が入り交じってしろくぬるぬると肥大している方が多く見られます。
どの組織をどの程度とるかは術者にお任せいただきたいと思います。
術後のテーピングはなぜ必要か
大江橋クリニックでは通常,最低3日間はテーピングを外さないようにお願いしています。
特に一日目には、足許しか見えないほどがっちりと厚くガーゼを当てます。これが、翌日腫れないコツです。
2日目からは洗顔可能なジェルシートで特に瞼の縁を圧迫します。
組織がある程度固定される前にテーピングを外し,擦ったリマサージなどをした場合、内出血したり腫れたりするだけでなく、せっかく作ったラインが移動してしまう事があります。
傷跡の組織は3ヶ月以上にわたって徐々に形を変えますが,特に最初の数日間は注意が必要です。
術後に徐々に幅が狭くなるのを防ぐ方法
通常,術後の腫れが引くに従って、重瞼の幅は徐々に狭くなっていきます。
これは腫れていた切開線の上の組織が徐々に柔らかくなって垂れ下がってくるためなので、当選の結果であり、それを計算に入れて手術をします。
ですから、手術直後はご本人もびっくりするほど幅広になることがまれではありません。
幅広に保つには、切開線を瞼板のような硬い組織に固定する必要があり、細いナイロン糸で止めることもあります。
ナイロン糸は普通人体に害はないため、内部を固定した糸は抜きません。
手術法について
- 術前に椅子にかけていただき、幅と形のご相談をします
- 手術台に仰向けになり、顔の消毒をします
- 顔の上に、目の部分だけ丸い穴の開いたシーツをかけます
- 血止めの道具などをセッティングして準備します
- 片方ずつ(通常は右から)計測してインクで皮膚に印を付けます
- 目尻の外側の皮膚の表面から目頭に向けて徐々に麻酔の注射をします
- 印を付けた部分の皮膚を予定の幅だけ切り取ります
- 切開した部分の中央付近から瞼の縁にかけて眼輪筋を一部切除します
- 高周波電気メスを使い丁寧に止血します
- 二重の幅を調節して皮膚の端と瞼板または眼輪筋を3カ所程度縫合します
- 必要であれば脂肪や瘢痕組織を切除します
- 目頭または目尻から、半透明の糸で皮膚を連続縫合します
- 反対側も同様に操作を繰り返します
- 瞼の縁と眉の間にガーゼを置き,しっかりと圧迫固定します
- 次回診察までテーピングをとらないようにお話しして終了します
術後の経過とケアについて
- 手術当日はお顔が濡らせません。洗髪もお休みください
- 一度診察させていただき,テーピングを更新します
- 腫れを防ぐため、最低3日間はテーピングを外せません
- 次回の診察時に問題なければ、テーピングのまま洗顔できます
- コンタクトレンズは最低1週間はお休みいただきます
- お渡しする内服薬は必ずすべて飲みきってください
- アイメイクは1週間程度お休みください
- 当日よりも翌日の朝の方がまぶたは腫れます
- 保冷剤などで患部でなくその周囲を冷やしてください
- マッサージやエステは腫れが引くまで行わないでください
- むくみをとる目的での利尿剤の服用は逆効果になります
- 約1週間目に抜糸します。抜糸の日程は多少前後する事があります
- 腫れや傷跡の赤みは人により数ヶ月続く場合があります
- タバコは傷の治りを極端に遅らせますのでお勧めしません
- 食事の制限はありませんがアルコールは控えてください
- 腫れが引くと二重の幅は徐々に狭くなります
埋没法
(イメージ写真)
後悔しないために
適応:
瞼が薄く、アイプチ等で簡単に二重になる方、ピンセットの先などで押すことでラインを簡単に作れ、まばたきしなければラインが崩れない方が対象となります。
それらの方法ではラインが作れない方でも、この術式を用いることはできますが、その場合ラインは長持ちせず、いずれはとれるもの(1〜2年はもつが永続性はない)とお考えください。
長年アイプチを繰り返して皮膚が伸びてしまっている場合や、瞼の皮膚が厚く、瞼板の前に脂肪がおりてきている場合は、一時的に二重になっても、よい形を保つのは難しくなります。
切開せずに簡単に重瞼ラインを作れる方法として広まった術式ですが、一般にはいろいろと誤解があるようです。
切らないことは難しいこと
もともと「切らなくてよい」ということで、それまで標準的な術式であった切開法に取って代わった術式ですが、切らないということは瞼の中が見えないという事です。
瞼の手術経験の少ない医師にとっては、手探りでやっているに等しく切開法よりもずっと「思った通りになりにくい」手術です。医師選びは重要です。
某チェーン店クリニックでは、埋没法を切開法の前に習うということを聞いたことがあります。その場合、新米の医師は、瞼の筋肉の走行も血管の位置も実感として理解できないまま手術を行なうことになります。良い結果が出る方が不思議というものです。
本当に腫れないか
10分程度で簡単にでき、昼休みに受けて会社に戻っても周囲に気づかれない、腫れも少なく、ダウンタイムがほとんどない、などと宣伝されることがあります。
真に受けない事。
瞼の状態によっては、思った以上に腫れるし、皮下出血を起こすこともあります。
瞼は針を刺しただけでも腫れますし、不慣れな医師がピンセットで強くつかんだだけで、優しく扱った時の何倍も腫れます。
広めの重瞼にしようと瞼板の上縁付近に糸を通せば、動脈を刺して広範囲に皮下出血を起こすこともあり得ます。
糸を抜けば簡単にもとに戻せる?
一度瞼の中を傷つける以上、完全にもとに戻ることはあり得ません。
瞼のラインが癒着する前に抜糸すれば、重瞼ラインは消失しますが、抜糸するためには瞼を切開しなければならず、瞼の中にも傷跡は必ず残ります。
形が気に入らなければ何度もやり直せる?
手術を行なうと瞼の中には瘢痕組織ができます。(瘢痕を作って重瞼ラインを窪ませるわけなので、瘢痕は必ずできます。)
硬い瘢痕はやり直すたびに増えて瞼に充満するので、繰り返すほど麻酔は効きにくく、注射は痛くなり、腫れは長引き、出血しやすくなります。睫毛の近くが厚くなるため、きれいなラインも出にくくなります。
麻酔の量が少ないから腫れない、は本当か
瞼に注射する麻酔薬の量は、どんなに多くても1〜2cc程度です。この程度の水分はすぐに吸収されてしまい、実際、手術が終わる頃には腫脹はおさまってきます。
その後、翌日にかけて瞼が腫れてくるのは、組織がダメージを受けていろいろな炎症物質が細胞外に出てくるからです。
麻酔の量が少ないから腫れない、などということはありません。ひどく腫れるのは組織の扱いが乱暴だからです。
溶ける糸は安全か
いわゆる溶ける糸(合成吸収糸)を用いた埋没法は、炎症が強く腫れる、瘢痕化が強くおこる、などで現在では廃れた方法です。
埋没法が登場した当時、切開法と違い重瞼ラインに糸を通しただけではほとんど瘢痕ができない(だろうと考えられた)ため、瘢痕を作って癒着させるには、溶けて吸収される糸を使う方がよいという考え方がありました。
溶ける(あるいは吸収される)ということは、異物反応によって瞼の皮膚に白血球などの炎症細胞が増えて、異物である糸の成分を食べ、分解していくという意味です。
その過程で強い炎症は糸のまわりに瘢痕化を引き起こし、その瘢痕によって皮膚と瞼板が強く癒着して重瞼ラインを作るというのが、溶ける糸を使った埋没法の原理です。ずっと昔(30〜40年前)には、わざと瘢痕をたくさん作って癒着させるため、患者さんの髪の毛を消毒して糸の代わりに使ったという話も聞きました。これも「溶ける糸」には違いなく、合成ではなく「天然の」吸収糸として髪の毛を使ったわけです。
※ その方は再手術を希望して受診されたのですが、最初にわかには信じられず、経験の長い先生方にお聞きして、当時はそうしたことを行なっている医師もいたことを知った次第です。再手術は切開法で行ないましたが、瘢痕化が強く難しいものでした。
現在では、ほとんどの医療機関で埋没法には溶けないナイロン糸を用います。瘢痕化の程度は少ないですが、重瞼ラインを作るには十分な程度であり、不必要な腫れを軽減させてダウンタイムを短くします。また、強い瘢痕化に伴う不自然な食い込みを防止します。
瞼の中にナイロン糸が残ることを嫌う人もいますが、皮膚の中に埋め込む糸は溶けないものを使う方がずっと害が少ないのです。
ビーズ法はなぜ廃れたか
いったん廃れたと思われていた「ビーズ法」という術式を、あえてやる医師が徐々に増えています。
これは患者さんの間で(2chなどのネット情報として)ビーズ法をやっている医療機関を探すという現象が起こったため、それに迎合した医師が「うちでもできますよ」と始めたものではないかと思っています。
ビーズ法も、いわゆる溶ける糸(合成吸収糸)を用いた重瞼術の一種です。重瞼ラインに沿って6カ所から多ければ10カ所も、瞼板と皮膚を溶ける糸で縫い、皮膚の表面にビーズを縫い付けるように糸を結ぶためこの名前がつきました。
炎症に伴う瘢痕化が強くおこるため、皮膚と瞼板が癒着して、重瞼ラインがしっかりとつきますが、非常に腫れる上にビーズが瞼の上に並んでいる間はとても人前には出られず、完全なダウンタイムになってしまいます。
なぜビーズを縫い付けるかというと、糸を直接皮膚の上で結んでしまうと、結び目が傷痕として皮膚の上に残り、白い点線を引いたようになってしまうためです。皮膚に傷痕を残さないために結び目にガーゼなどを挟む「ボルスター固定」という方法がありますが、それと同じ考え方です。
ビーズを挟まなければ傷が目立ってしまうほど強い瘢痕ができるから現在では廃れたのですから、いまさら復活させるのも妙なものです。
※ ビーズ法を希望して他院で手術を受け、その結果に不満で修正の相談に来られた方もいます。その方は不自然にくっきりとしたできばえに不満で再手術を希望して受診されたのですが、ビーズ法とは元々そうしたもので、医師が下手な手術をしたわけではないようです。
間違いは、その方がビーズ法を「自然な重瞼を作る方法」と誤解したことにあったのです。手術した医師も、患者さんの希望とはいえ、手術結果についてもう少し具体的に説明すべきだったのではないでしょうか。
特別な糸を使うから高い、は本当か
手術に使う糸の中には、1本数千円する高いものもあります。しかし、手術の結果を左右するのは糸の太さと、糸をかける位置であり、ナイロンのモノフィラメント糸であれば材質にはあまり関係はないと思います。安い糸が切れやすいということもありません。
確かに術者にとって結びやすい糸、縫いやすい針はありますが、それならば術者は自分にとって最も使いやすい材料を使用すべきで、コストの安い材料を使ってその結果を患者さんに転嫁するのは、医療者として褒められたことではありません。
患者さんの、良い結果を得たいという気持ちにつけ込んで、より高い手術法に誘導する手段に過ぎないのですから、騙されないようにしましょう。(M社製の糸を使用するだけで手術料が数万円高くなるクリニックもあるようです)
針穴から脂肪を抜くことはできるか
もし本当に手術用の糸つき針で穴をあけただけであるなら、そこから脂肪を抜くことはできません。
糸を通す部分をメスまたは18Gなどの太い注射針で2〜3ミリカットしたとすれば、そこから先の細いハサミなどで脂肪や筋肉を切除することは可能です(いわゆるマイクロカット法はそのような術式であると思われます)。
しかし、実際にはそうした小さな穴から眼窩脂肪を適切に切除することは難しく、多くの場合、周辺の組織をわずかに摘出して「脂肪を抜いた」ことにしているのが実情だと思われます。
1点法・2点法・3点法・・・という名称について
他院で1点法・2点法・瞼板法・挙筋法などと呼ばれるものも埋没法の一つのバリエーションです。
当クリニックでは、いろいろな方法の中から、その人その人の瞼の状態にあった方法を用いて手術します。
糸を何カ所、どこにどのようにとめるかは瞼の状態によって異なります。(手術の難易度によって手術料金は若干差があります。)
ビーズ法等の古い術式を希望される方もおられますが、当院ではお勧めすることはありません。
ご相談の上、その人にあった方法を選択して行いますが、埋没法の範囲であれば手術料に大きな違いはありません。
他院で行った埋没法の抜糸等は原則としてお受けしていません。
術式の名前に惑わされないように
いわゆる1点法、2点法などといわれる方式は糸の数を示すのみで、それぞれの糸をどのように瞼に通し、どのように結ぶかにはかなりのバリエーションがあります。
糸のかけ方によっては、糸の数を増やしてもそれぞれの糸がすぐ外れるため効果が出ない場合があります。
いわゆる瞼板法・挙筋法といわれる方式は一つの術式のバリエーションに過ぎません。
糸の締め方(緊張のかけ方)と結膜側に出す位置を変えることによりラインの感じを変えることができます。
瞼板法は眼の中に糸が出て来て障害を起こすなどと言われることがありますが、きちんと処理してあればそのような事故はほとんど起こりません。
いわゆる抜糸法、ビーズ法、溶ける糸での埋没法などは瘢痕化が強く起こるため、くっきりとはしているがやや不自然な重瞼に仕上がることが多く、歴史的には廃れてきた術式です。
より洗練された手術法が普及した現在、わざわざそうした古い方式をとる必要はないと考えています。
瞼の中に糸が残るのを嫌い、溶ける糸での手術を希望されたり、あるいは形が落ち着いたからと抜糸を希望される方がいますが、通常用いられるナイロン糸の場合、術後に瞼の中に糸が残ることはほとんど問題がなく、糸を抜くために小切開を加えたりするならば埋没法のせっかくの利点がなくなってしまいます。
手術法について
- 術前に椅子にかけていただき、幅と形のご相談をします
- 手術台に仰向けになり、顔の消毒をします
- 顔の上に、目の部分だけ丸い穴の開いたシーツをかけます
- 片方ずつ(通常は右から)計測してインクで印を付けます
- 点眼麻酔の目薬を入れます
- 黒目と瞼の間に角膜保護板(金属板)を挿入します
- 印を付けた部分に皮膚の表面から麻酔の注射をします
- 糸を通す部分の皮膚をメスの先で小さく切開します(1ミリ程度)
- 瞼を裏返して結膜側に糸を通します
- 結膜から皮膚の方向に針を刺し、先ほど開けた穴から糸を引き出します
- 一方の糸を真皮のすぐ下を通して別の穴から引き出しループを作ります
- ループを結び,糸の緊張を調節します
- 結び目を皮下に埋め込みます
- 必要な数だけ以上の操作を繰り返します
- 通常は何もテープを貼らずに終了します
治療費84,000円程度 → 治療費についての説明
術後の経過とケアについて
- 手術当日から洗顔料をつけて顔を洗えます
- コンタクトレンズは1週間お休みいただきます
- お渡しする内服薬は必ずすべて飲みきってください
- アイメイクは1週間程度お休みください
- 当日よりも翌日の朝の方がまぶたは腫れます
- 保冷剤などで患部でなくその周囲を冷やしてください
- マッサージやエステは腫れが引くまで行わないでください
- むくみをとる目的での利尿剤の服用は逆効果になります
- 約1週間目に診察を受けて異常のない事を確認させてください
- 腫れや傷跡の赤みは人により数ヶ月続く場合があります
- タバコは傷の治りを極端に遅らせますのでお勧めしません
- 食事の制限はありませんがアルコールは控えてください
- 腫れが引くと二重の幅は徐々に狭くなります
- 万一糸が外れた場合はご相談ください
小切開法
後悔しないために
切開する幅について
切開の長さを何ミリ、何カ所にするかは人によって異なります。
切開する長さが短いほど、いわゆる盲目的な、あるいは手探りの手術になるため、特に目頭部分の処理をしている際に皮下出血を起こす危険が高まります。
十分注意は払いますが、動脈からの出血が見られた場合は切開幅を広げて処理しなければならない場合があります。
いわゆるマイクロカット法について
マイクロカット法などと呼ばれるものも、切開の長さが3ミリ程度と短いだけでこの小切開法の範疇に入るものと考えられます。
手術料金の違いについて
手術の難易度により手術料金には若干差があります。
ご希望を具体的にお聞きした上で,標準的な方法と異なる提案をさせていただいた場合には若干の追加料金をいただく場合があります。
適応:
埋没法では十分なラインが保てない場合、小切開法を用います。
脂肪をとったり厚みを調整するなどの切開法と同様な操作はある程度行えますが、
皮膚を切除することはできないのでたるみのある瞼には向きません。
目頭部分の処置について
いわゆる目頭切開による蒙古襞(内眼角贅皮)の処理に近いことを、小切開の際に追加して行うことができます。
切開部分から細い鋏を入れて、蒙古襞を形成している靭帯を切断し,組織を切除する方法です。
この方法により目頭に大きな傷跡を残さずに平行二重に近いラインを作成可能な場合があります。
(瞼の形状により、必ずしもご希望に沿えない場合もあります)
治療費157,500円程度 → 治療費についての説明
手術法について
- 術前に椅子にかけていただき、幅と形のご相談をします
- 手術台に仰向けになり、顔の消毒をします
- 顔の上に、目の部分だけ丸い穴の開いたシーツをかけます
- 片方ずつ(通常は右から)計測してインクで印を付けます
- 印を付けた部分を中心に皮膚の表面から麻酔の注射をします
- 皮膚をメスで小さく切開します(数ミリ〜8ミリ程度)
- 切開した部分から重瞼ライン付近の眼輪筋や脂肪を一部切除します
- 必要に応じて目頭部分の靭帯を一部切除します
- 二重の幅を調節して皮膚の裏側と瞼板または眼輪筋を3カ所程度縫合します
- 切開部分の皮膚を半透明の糸で連続縫合します
- 反対側も同様な操作を行います
- 切開部分より広めにガーゼを置き、しっかりと圧迫固定します
- 次回診察までテーピングをとらないようにお話しして終了します
術後の経過とケアについて
- 手術当日はお顔が濡らせません。洗髪もお休みください
- 一度診察させていただき,テーピングを更新します
- 腫れを防ぐため、最低3日間はテーピングを外せません
- 次回の診察時に問題なければ、テーピングのまま洗顔できます
- コンタクトレンズは1週間お休みいただきます
- お渡しする内服薬は必ずすべて飲みきってください
- アイメイクは1週間程度お休みください
- 当日よりも翌日の朝の方がまぶたは腫れます
- 切開部分のへこみや傷は,徐々に目立たなくなります
- 保冷剤などで患部でなくその周囲を冷やしてください
- マッサージやエステは腫れが引くまで行わないでください
- むくみをとる目的での利尿剤の服用は逆効果になります
- 約1週間目に抜糸します。抜糸の日程は多少前後する事があります
- 腫れや傷跡の赤みは人により数ヶ月続く場合があります
- タバコは傷の治りを極端に遅らせますのでお勧めしません
- 食事の制限はありませんがアルコールは控えてください
- 腫れが引くと二重の幅は徐々に狭くなります
その他の方法と再手術
合成吸収糸や吊上げ手術に用いる糸を重瞼ラインに埋め込む事で二重を作成する方法がありますが、現在のところ当クリニックでは行っていません。
このほか様々な名前をつけた方法が宣伝されていますが、ほとんどの方法が他のよく知られた方法のバリエーションに過ぎず、単にその施設独自の名前を付けただけという場合が多く、特別な意味はないと思われます。
他院の術後修正をお引き受けする場合は、基本的には切開法での対応となります。
後悔しないために
重瞼手術は繰り返すほど瘢痕形成が進み、瞼の中にはぬるぬるとした傷跡の組織が充満してきます。
傷跡の組織は出血しやすく,切除により周辺組織にも影響が及ぶため、治癒も長引き,腫れの程度も著しくなります。
以前に他院で手術を受けた場合はあらかじめご相談ください。事前に情報がない場合でも手術中にたいてい判別はつきますが、術後の回復が最初の説明より長くかかる場合があります。
上下の瞼のたるみ、しわ、脂肪のふくらみなど
上眼瞼除皺術
手術法について
- 術前に椅子にかけていただき、幅と形のご相談をします
- 手術台に仰向けになり、顔の消毒をします
- 顔の上に、目の部分だけ丸い穴の開いたシーツをかけます
- 片方ずつ(通常は右から)計測してインクで印を付けます
- 印を付けた部分に皮膚の表面から麻酔の注射をします
- 皮膚と眼輪筋、瞼板前組織を睫毛の生え際近くまで切除します
- 必要であれば隔膜を切開し、脂肪を切除します
- 目の開き方を確かめてから、切開部を連続縫合します
- 通常はガーゼとテープで厳重に圧迫固定して終了します
詳しい説明
皮膚が伸びて瞼が垂れ下がるなどの場合は、上眼瞼の場合、皮膚切除だけでなく眼瞼挙筋腱膜や眼輪筋、脂肪の処理を必要とすることがあります。
症状によっては「眼瞼下垂症」の診断の元に健康保険を適用します。
ご希望によって瞼の縁や眉の下で切開することも可能です。
ただしそれぞれに利点と欠点がありますので、医師と十分ご相談ください。
適応:
皮膚が伸びて瞼が垂れ下がっている場合、瞼の皮膚を切り取ると外見がすっきりするばかりでなく、瞼が開きやすくなって肩こりなど様々な症状が取れることがあります。
一般的には眉の下から瞼の縁までの距離が3センチを超えている場合に適応になります。
治療費262,500円程度 → 治療費についての説明
術後の経過とケアについて
- 手術当日は顔を洗えません
- コンタクトレンズは約2週間お休みいただきます
- お渡しする内服薬は必ずすべて飲みきってください
- アイメイクは抜糸まで1週間程度お休みください
- 当日よりも翌日の朝の方がまぶたは腫れます
- 保冷剤などで患部でなくその周囲を冷やしてください
- マッサージやエステは腫れが引くまで行わないでください
- むくみをとる目的での利尿剤の服用は逆効果になります
- 翌日に診察を受けて異常のない事を確認させてください
- 腫れや傷跡の赤みは人により数ヶ月続く場合があります
- タバコは傷の治りを極端に遅らせますのでお勧めしません
- 食事の制限はありませんがアルコールは控えてください
- 腫れが引くと二重の幅は徐々に狭くなります
下眼瞼除皺術
手術法について
- 術前に椅子にかけていただき、範囲のマーキングをします
- 手術台に仰向けになり、顔の消毒をします
- 顔の上に、目の部分だけ丸い穴の開いたシーツをかけます
- 片方ずつ(通常は右から)計測してインクで印を付けます
- 点眼麻酔の目薬を入れます
- 黒目と瞼の間に角膜保護板(金属板)を挿入します
- 印を付けた部分に皮膚の表面から麻酔の注射をします
- 睫毛の生え際近くで皮膚を目尻の外側まで切開します
- たるんでいる部分の皮膚を眼輪筋から剥離します
- 眼輪筋を横に切開して筋肉も剥離します
- 必要であれば眼窩隔膜を切開し、脂肪を一部切除します
- 薄くなっている隔膜を糸で補強します
- 眼輪筋を外側に引き上げ、目尻側でタッキングします
- 涙袋の位置で眼輪筋を引き上げ固定します
- 皮膚を軽く引き上げて切除範囲をマークします
- 目頭側から連続縫合します
- 通常はガーゼとテープで厳重に圧迫固定して終了します
詳しい説明
下眼瞼の場合は通常、眼輪筋の処理がもっとも大切で、脂肪切除はあまり意味を持ちません。
※ 脂肪切除は他の方法と得失を十分検討した結果必要であれば
お引き受けすることもあります。
原則的にこちらからお勧めすべき手術ではないと考えています。
その理由は診察時に説明します。
簡単な手術であるだけに、安易に行われがちですが、十分検討してください。
適応:
治療費315,000円前後 → 治療費についての説明
術後の経過とケアについて
- 手術当日はお顔が濡らせません。洗髪もお休みください
- 一度診察させていただき,テーピングを更新します
- 腫れを防ぐため、最低3日間はテーピングを外せません
- 次回の診察時に問題なければ、テーピングのまま洗顔できます
- コンタクトレンズは1週間お休みいただきます
- お渡しする内服薬は必ずすべて飲みきってください
- アイメイクは1週間程度お休みください
- 当日よりも翌日の朝の方がまぶたは腫れます
- 保冷剤などで患部でなくその周囲を冷やしてください
- マッサージやエステは腫れが引くまで行わないでください
- むくみをとる目的での利尿剤の服用は逆効果になります
- 約1週間目に抜糸します。抜糸の日程は多少前後する事があります
- 腫れや傷跡の赤みは人により数ヶ月続く場合があります
- タバコは傷の治りを極端に遅らせますのでお勧めしません
- 食事の制限はありませんがアルコールは控えてください
- 腫れが引くと引っ張られた感じは徐々に和らぎます
※ハムラ法、経結膜ハムラ法(いわゆる裏ハムラ法)が優れた方法で
あるかのごとく宣伝されていますが、このような破壊的な手術はあまりお勧めしません。
術者自身も認めているように、この方法の欠点は、眼瞼外反がおこりやすくなることです。最近ではあまり効果がなかったという報告も増えています。理由は診察時にご説明します。
※眼輪筋の引き締めはたるみがすぐ再発するとか、いわゆる「涙袋」が
なくなるとかいう人がいますが、それはきちんとした処理を行っていないからです。
あかんべえ(外反)になるとかかれているサイトもありますが、それも皮膚切除量の誤りです。
長持ちしない、後戻りするなどともいわれますが、それも正確ではありません。
下手な術者のいいわけに惑わされないようにしてください。
いわゆる目頭切開、目尻切開
いずれも効果の割には傷痕の目立ちやすい手術となるため、
どのような形がふさわしいか十分お話しした上で手術します。
目尻の場合、いわゆるたれ目手術、外眼角下制術などと呼ばれる目尻の角度を変える手術は
一定の効果がありますが、単に目の幅を広げる目的の場合、あまり効果的ではありません。
→ 治療費
※いずれの手術も、重瞼術と合わせて治療費を高くする目的で
同時に勧められることが多いようです。
ふたえの手術のみでかなり目の印象は変わりますので、複数の手術を同時に行わない方が良いと思います。
他院手術後の傷跡修正など
目が閉じにくいなどの機能的な障害があったり、明らかな醜状である場合は、
健康保険での手術が可能な場合もありますが、原則的には、
自費で行った手術の修正は自費になります。
わずかな左右差の調整など、美容的な場合は自費診療となります。
当院では、基本的に明らかな技術不足によるもの以外は、
できる限りもういちど執刀した医師のところに相談に行くようにお勧めしています。
最初に手を下したものが最後まで責任を負うべきだと思うからです。
術者の手に余る場合は、きちんと紹介状を書いて他医に依頼すべきです。
紹介状を書けない医者は医療者とは呼べません。
しかし、前医に対する不信感等が残るなど、執刀医の診察を受けることが困難な場合は、
十分にお話をした上お引き受けしています。
他院重瞼術直後の抜糸や修正は原則的にお断りしています。
眼瞼挙筋短縮術(美容的なもの)
眼瞼下垂症(老人性、腱膜性等も含む)、睫毛内反症・外反症など保険適応のものは → 形成外科
一定の診断基準に照らして「眼瞼下垂症」の症状がある場合は→ 健康保険で手術を行います。
眼瞼下垂ではないが皮膚がたるむなどの症状があり、皮膚切除等を行う必要がある場合は、→ 上眼瞼除皺術の対象となります。
単にもう少し眼をぱっちりさせたいなど、その他の美容的な目的で眼瞼挙筋を短縮前転する場合は自費診療となりますが、手術法には特に違いはありません。
通常は重瞼切開法と似た仕上がりになります。
二重にしたくない、目頭の処理を同時にしたいなど特別なご希望がある場合は、
医師にご相談ください。
※挙筋短縮と挙筋前転の違いを、短縮は筋の切除であり前転は切除しないタッキング
であるかのように誤解されている方がいます。
実際には混用される場合もあり、両者の折衷的な術式もあり、術者によって考え方も様々です。
当院では「短縮前転法」とよび短縮して前転する方法を用いますが、
原則として筋を切除はしません。
